そんなことないよ
旦那との会話でよく私が言っていたフレーズ。
「そんなことないよ」
旦那はいつも否定的なことをいうので、
私は、それを否定しなくてはならなかった。
否定的なことをいわれ、それをこっちが否定しないと、
やっぱりそうなのか、となり不機嫌になる。
なので、否定的なことをいわれたら、否定で返さないといけない。
例えば。
長女を出産した時。
私は里帰りを希望。両親も望んでいたし、私も初めての出産で不安もあったし
実母のサポートが受けられる方が安心だったし。
旦那は、里帰りには反対しなかった。
その代わり・・・里帰りをしたその日から、毎日仕事帰りに実家に来て、そのまま泊まり、朝は実家から出勤した。
そう。同じ市内だったのをいいことに、私の里帰り期間中、旦那はずっと私の実家に入り浸ったのだ。
正直、私はそれがすごくイヤだった。
当時、私の父もまだ定年になっていなかったし、母も働いていた。
(考えたら・・・当時の母は今の私と変わらない年齢だ・・・)
そこに、赤ちゃん連れの娘(私)がお世話になるだけでも申し訳ないのに
さらに旦那に対してまで気をつかわせることになるし。
そして何より、私が旦那に対して気をつかわなくてはならない。
その上、父や母が旦那に対して気をつかうことに、私が気をつかわなくてはならない。
当時いっぱいいっぱいだった私は、
「せっかく里帰りしてるのに、なんで私がそんなに気をつかわないといけないの?旦那が自宅で暮らしてれば、旦那を朝起こしたりとか、帰りを待ったりとかしなくていいのに。」
という本心を誰にも言えずにいた。
旦那に自宅に戻るように言っても
「オレが、ここ(実家)に来るのがイヤなの?」と聞いてくるので
「そんなことないよ」と答えるしかなかった。
電話もそう。
朝、実家から仕事に行き、終わったら実家にまたやって来るのに、
昼間、少しでも空き時間があると(移動中とか、お客さんを待ってる時とか)
何度も携帯に電話をかけてきた。
LINEなんてなかった時代。通話料は通話した分だけダイレクトに携帯代に上乗せされる。
携帯代もバカにならない出費。それでなくても営業という職業柄、毎月の携帯代は家計を圧迫していたというのに。
そして、長女は新生児の頃からあまり寝ない子で、
やっと寝た・・・と思って布団に置くとすぐに泣くタイプだった。
なので、日中は、ほぼほぼ抱っこしっぱなし。
わかります?
布団に置いて、そのまま寝続けてくれた時の喜びと開放感。
そんな時に電話がかかってくる、イラっと感・・・
こういう状態だから、あまりかけてこないでほしい、と言うと
「オレの声を聞きたいと思わないの?」と言われる。
「そんなことないよ」と言うしかない。
(ちなみにこの電話攻撃は自宅に戻った後も続き、私はすっかり電話嫌いになった)
そんなことが度重なり、そのうち私は
「そんなことないよ」
と答えなくてはならないことを言われないようにするため、
会話の内容に気をつかうようになった。
にもかかわらず、「そんなことないよ」と言わなくてはならない場面は何度もやってきた。
つかれた。
そして、気づいた。
旦那は、私に「そんなことないよ」と言わせたいのだ。
否定を否定させ、肯定したのは私自身、という大義名分を作り出すために。
これも、モラハラの巧妙な手口なのだ。
そしてこれも、本人が自覚してるかどうかは、不明。